危険物の海上輸送とは?IMDGコードの基礎知識
塗料や電池、化学薬品など、日常的な物品の中にも海上輸送上「危険物」に分類されるものがあります。ここでは危険物輸送の基本的なルールであるIMDGコードについて解説します。
海上輸送における危険物とは
海上輸送における「危険物」とは、爆発性・引火性・毒性・腐食性など、輸送中に人体や船舶、他の貨物に危害を及ぼすおそれがある性質を持つ貨物を指します。塗料、スプレー缶、リチウムイオン電池、消毒用アルコールなど、一般に流通している製品の中にも、この危険物に分類されるものが含まれている場合があります。
IMDGコードとは
IMDGコード(International Maritime Dangerous Goods Code)は、国際海事機関(IMO)が定める、海上輸送における危険物の分類・梱包・表示・積み付けに関する国際的な規則です。危険物はその性質に応じてクラス分けされ、それぞれに適した梱包方法や、コンテナ内での他の危険物との分離(隔離)ルールなどが細かく定められています。
本土-沖縄間のような国内(内航)輸送では、船舶安全法に基づく「危険物船舶運送及び貯蔵規則」が直接の根拠法令となり、その分類・梱包・表示の基準はIMDGコードの内容に準拠する形で定められています。実務上はどちらの輸送であっても、危険物の分類や取り扱いの考え方はIMDGコードに準じて理解しておくと役立ちます。
なぜ厳格なルールが必要なのか
船舶での輸送は、陸上輸送に比べて長時間・閉鎖的な環境が続くため、危険物が漏洩・発火した場合の被害が大きくなりやすいという特性があります。そのため、危険物の輸送には荷主・輸送業者双方に、正確な品目の申告と、ルールに沿った梱包・表示が求められます。申告を怠ったり誤った情報を伝えたりすると、輸送自体を断られる場合や、重大な事故につながるリスクがあります。
危険物の輸送を依頼する際の流れ
危険物に該当する可能性がある貨物を輸送する際は、次の点を輸送業者に正確に伝える必要があります。
- 品目名と、その化学的性質(製品の安全データシート(SDS)などがあれば有用)
- 数量・梱包形態
- 輸送に使う容器・コンテナの種類
危険物かどうかの判断が難しい場合は、自己判断せず、輸送業者や専門の代理店に事前に相談することをおすすめします。品目によっては輸送自体が制限される場合もあります。